2008年02月03日

生き方 (稲盛和夫 様著)

京セラの稲盛和夫名誉会長の数々の著作の一冊。
勉強になる事ばかり書いてありますが、一番印象に残ったのは、バカンスやアーリーリタイアなどを目的に働く欧米人と違い、日本人は良く働きます。
最近では、これをまるで悪い事のように喧伝するマスコミ等も多いと思いますが、稲盛さんは、自分を研く人生の修行は、お寺に行って座禅を組んだりしなくてもいい。
我々は仕事を通じて社会に貢献し、仕事に没頭して多くを学び、自分を研くのだ。
と説いていらっしゃいます。
確かに小姓も振り返れば、仕事を通じ、多くを学び、自分も昔よりはほんの少しマシな人間になれたかな、と思いますね。

ユダヤ5000年の教え (ラビ・マービン・トケイヤー様著)

ユダヤ教のタルムードとは本来、本などに出来るようなものではなく、膨大な書物の蓄積積み重ねだそうです。
長年、迫害を受け続けてきたユダヤ人、土地も家も奪われたとしても、知識だけは誰にも奪われない。
ユダヤ人は本を大切にし、国籍宗教に関係なく、誰が書いたものであろうと、ユダヤ教に反することが書かれているものであろうと本を大切にするそうです。
子供が3歳になると本に甘いものを付けて舐めさせるという儀式もあるそうです。
読書は甘いもの、読書はいいもの、と子供の頃から教えるのだそうです。
まだ、ユダヤ人とは肌の色や人種、国籍、は関係ないそうです。
またまたいろいろ勉強になった一冊でございました。

国盗り物語 (司馬遼太郎 様著)

司馬遼太郎先生って古本屋で数千万円も本を買いあさり、研究に没頭するそうですね。(ある週刊誌に書いてありました)
そんな方が書いている本なので、誰も知る事が出来ない大昔の物語でも、かなり真実に近い話しとして素直に読めますね。
油売りから美濃国主になったマムシの道三こと斎藤道三。
その才覚と行動力で、欲望を次々と叶えてゆく道三ですが、人生の後半になるにつれ、道三、その嫡子義龍、庄九郎(道三の別名)の妻だった油屋のお万阿(おまあ)、といった登場人物達の人生が寂しく感じ、人生のはかなさを感じるようなそんな一冊でした。

豊臣秀長―ある補佐役の生涯 (堺屋太一 様著)

豊臣秀吉の弟、豊臣政権時代は100万石以上の名実ともに大名でありながら、あまり世間ではこの人の事をよく知らない。
秀吉が天下を治めるまでの奇跡には、この補佐役の活躍があった。
そんな補佐役の生涯を著者が物語った一冊です。
秀吉の大ファンなら一度は読んでおきたい一冊では。

一心同体―愛と人生、成功のセオリー (落合信子様著)

いろいろな家族、いろいろな夫婦があるものだな。
とある意味当たり前の事をあらためて感じた一冊です。
一番印象に残っているのは、郊外に手頃な戸建を買おうという落合選手に対し、信子婦人はプロ野球選手という子供に夢を与える特殊な職業なのに何を言ってるの、と叱咤して、億単位の借金をし、豪邸を購入しちゃう落合婦人。
夫の言う事を素直に聞き、夫を甘やかすのが良い妻ではない。
という婦人の考えにある意味納得した一冊でした。

強運道 御縁と人徳の法則 (清水克衛 様著) 

著者はNPO法人 読書普及協会理事長であり、読書の大切さ、素晴らしさ、面白さを物語ってくれているそんな一冊です。
この本を読んで一番印象に残っているのは、お爺さんやお婆さんの「なんとなく予感がする」、「なんとなくそんな気がする」という なんとなく という カン のようなものは、実はいいかげんなものではなく、長い人生経験から感じ取れるもので、まさに、亀の甲より年の甲、と言った若者にはない大切なものだそうです。
そして、若者でも沢山の本を読むことにより、この なんとなく というような カン がさえてくるのだそうです。
沢山の本を読むことで、人生経験勉強を年より余分にさせてくれるんでしょうかね。
やはり、読書は大事! 読書は楽しい! 読書は素晴らしい! ですね。

代議士になったパリの娼婦 (ニコル・カスティオーニ様著)

待ち合わせで時間があったので、ふらっと入った目黒の古本屋さんで、題名が面白うそうだったので買った一冊でした。
麻薬に溺れ、セックスに溺れ、娼婦にまで転落した主人公は幸いにも、立ち直り、最後は代議士にまでなりましたが、麻薬の怖さ、あっという間に転落する人生の怖さ、若さの未熟さなど感じた一冊です。
主人公は自分の人生を後悔もしているし、決して麻薬には手を出してはいけないと語っております。

青年社長 (高杉良 様著)

最近では 「夢に日付を」 などでお馴染みの、ワタミフードサービスの渡辺美樹社長の成功物語、そんな一冊でしょうか。
ワタミフードの成功の他に、郁文館夢学園の理事長など渡辺美樹社長の事は皆様ご周知のことと存じますが、私が一番この一冊で感動した場面は、渡辺美樹社長が大学生時代に行ったボランティアのサークル活動の場面でした。
電車の中で移動中に読んでいたのですが、とにかく涙がボロボロと止まりませんでした。
渡辺美樹社長の凄さと誠実な人柄が分かる、そんな一冊でした。

山崎豊子 (著者名)

最近では、ドラマ化された「白いが巨搭」や「華麗なる一族」が有名だと思いますが、「大地の子」 「不毛地帯」 「二つの祖国」 の戦争三部作に、「沈まぬ太陽」、この四冊を私は熟読しました。
とにかく凄い。
山崎豊子さんはその取材力が半端じゃない。
「大地の子」なども、なかなか中国の内部に入り込んで取材するのは難しいのですが、山崎さんは中国共産党の指導者の方に許しを受け、中国内部奥深くに入り込んで、取材をしたそうです。
従って、小説のリアルティーから、ちょっと読みだすと止まらなくなってしまう。
ラストシーンを読み終えると、胸の奥というか心の奥深くに、ジーンと何とも言えない、感動の余韻というようなものが残ります。

中村天風 (著者名)

「心に成功の炎を」 「盛大な人生」 「成功の実現」 中村天風先生は、この他にも多数執筆なさっておりますが、私はこの3冊を何回も読ませていただきました。
中村天風先生は大哲学者で、その門下には、原敬(元総理大臣)、東郷平八郎(元帥)、浅野総一郎(浅野セメント創業者)、山本五十六(元帥)、双葉山(元横綱)、その他にロックフェラー三世、松下電器産業創業者の松下幸之助、稲盛和夫京セラ名誉会長など、数多くの人々が中村天風先生の教えを自らの人生に、事業経営に活かしているそうです。
私は欲張りで、いけない人間なのではないのか、そんなふうに自分で自分を責めていた時、中村天風先生の本に出会い、この文明を発達させたのは人間の欲であり、自然創造物以外のありとあらゆる物は、人間の欲が作った。
つまり自分の心に欲望がある時は、その炎を燃やし、文明の発達に貢献しろ。
そんなふうに書かれていたと思います。
そして人生の数限りない欲望を達成した中村天風先生が到達した最後の究極の欲望は、人の幸せを自分の幸せとする事、だったそうです。
その他、信念について、言葉について、心について、イメージについて、心身の健康について、感情について、ととにかく人間や人生の深い部分に入り込み、答えを導いてくれるような、そんな一冊です。